袖山岳
そでやまたけ
愛知県 富山村
登り：120’ 下り：85′
標高：1187m 座数：143
7時20分 バンガロー出発
台風11号の接近で、たいぶ雲行きが怪しくなってきました。これから向かう《袖山岳》は私たちの中では今年一番気になっている山でした。気になっているのは「険しい」「展望」とかでは無く、「遠い」「本当に登れる？」であります。とにかく、マイナーな愛知の低山の中で交通の便が悪く、登山者が少ないと考えられるからです。1998年に登れたから2001年も登れるとは限らない・・・
9時5分 豊根村三沢のスタンド
帰りの事を考え、ここでガソリン補給をしながら情報収集です。なんと静か？誰もいないので、向かいの家に向かうとスタンドのおばさんが出てきてくれました。おばさんに、
「台風情報解りますか？」と私が訪ねると、
「明日には四国上陸とか天気予報で言っておったよ、今日はここら辺も昼から雨！言うてたし、もう、降るやろネ」
地元の人にあっさりと言われるとちと不安な気持ちになります。
Junちゃんが念のために道を尋ねると、おばさんはわざわざ、おじさんを呼んでくれました。話の流れの中で、
「袖山岳に登るつもりで・・・」
と山の話が出ると、
「袖山岳？、あすこは登れんじゃろ？道は無いはずや、熊も出たらしい～し！」
雰囲気は『危ないから止めとけ！』って事を言ってくれている様です(^_^;)
その後も、「道は無いはずや」を繰り返すおじさんでした。
「とりあえず、行くだけ、行ってみます」
私たちはお礼を言い、満タンのガソリンと不安の補充を済ませ、《袖山岳》を目指すのでした。
9時27分 袖山橋とカーブミラー
ガイドの通りに橋とカーブミラーを発見、ただし橋は車で走っているとタダのガードレールにしか見えないので、ナビがいないと見逃してしまいそうです。車酔いのbogyの体調を整えるのにしばらく休憩し、私とJunちゃんはマークの準備と車に積んである鈴を忘れずに携帯します。本当に熊と遭遇したらシャレに成らないので念のため(^_^;)
9時45分 いざ、袖山岳へ
ミラーの反対側の山へ進むと沢があり、その右手に踏み後があります。かなり草で隠れてますが大丈夫！しっかりした踏み後です。しかし、歩き出すと、倒木や折れた枝などで道は直ぐに解りにくくなります。慎重に確認すると所々にマークが！解りにくいポイントで私たちもマークしながら進みます。
歩き始めるとなかなか、大変な登りです。しかし、かなり気持ちが良いです。折れた枝が足に絡み、枯れ草や岩に足を取られるものの、気持ちが良い。変な表現ですが、汗で既にTシャツの上半身が濡れていても気持ち良い。次から次ぎにきのこ達が顔を出すので、登りながらしゃがんで写真を撮り、又立って進み・・・！この繰り返しです。《特選キノコはこちら 》
忙しいままに、30分も歩くと笹が多くなってきました。「笹=熊」と安易な想像が頭をよぎります。単純！
11時8分 ブナと袖山岳
道が急に開けました。目の前にブナの巨木と展望が！目の前に見えるのが《袖山岳》の様です。尾根沿いに見えているので、なんか実感出来ます。更に25分ほど進むと、急登が！！、急登に加えて滑りやすく、滑ると笹の茎？が所々飛び出ているので、シャレに成らないです。十分注意しないと急登なだけに直接顔に！！の危険もあります。急登を登り終えると、佐久間湖を望むポイントにでる。気持ち的には休憩だが、《先を急ぎ、お昼はこの場所で！ 》で意見の一致をみたので進むことに。
11時43分 袖山岳山頂
更にもう一つの急登を越え、道が分岐するポイントで、下る方向で無く高い方へと進むと突き当たりに《袖山岳》の文字が(^.^)やっぱりホッとする瞬間です。山頂は何も有りません。コケだらけの石の杭を一瞬、三角点かと思いました。
しっかりと記念撮影を済ませ、ランチポイントへ移動です。
11時54分 ランチタイム
展望を楽しみながら食事を始めると、ハエがどこからとも無く集まってきます。こんな曇り空なのに、山並みが見られて本当に良かったと実感する瞬間でした。
12時23分 雨がポツリで下山開始
食事も終わろうとする時に、雨がポツリ、またポツリと落ちて来ました。本格的な降りは先の様ですが、下山を急ぐ事にしました。自分たちの付けたマークが役に立ってます。流石、Junちゃん！ポイントは心得たものです。ところが、そのJunちゃんが下山して1時間ほどで、足の指の皮が2箇所ほどぺろり、いつもより薄い靴下が原因の様です。バンドエイドを貼って、大丈夫の様です。
13時27分 無事下山
なんとか天気ももってくれた様ですし、熊にも遭遇しなかったし、沢山のきのこ達に出会えたし、ちゃんと《袖山岳》にも立てたし！！とにかく歩いていて、ずーっと気持ちが良かったです。満足の一日でした。後半はペースを上げすぎて、ちと疲れましたが・・・
15時34分 バンガロー到着
バンガローに着いてみると「あれっ、静かやねっ？」管理人のおばさんに話しを聞くと、殆どの人が台風11号の接近に備えて帰宅したとか(^_^;)「今日は大丈夫やのにねーっ」とおばちゃん。事実、おばちゃんの言う通り、その日はたいした降りも無く、その後は時々晴れ間が見えたりして・・・・・ははっ、なんなんだ？